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当所の宮森会頭らは９月４日、旧会津藩士が入植した縁のある北海道余市町を訪れ、同町の嶋保町長、三浦文夫余市商工会議所会頭らと懇談したほか、会津藩士墓地や藩士が栽培に成功したリンゴ「緋の衣」原木のある吉田観光農園等ゆかりの地を巡った。会津松平家第十四代の松平保久さんが同行し、一同は故郷を離れ当地を開拓した藩士の苦労をしのびながら更なる交流の発展を誓った。

二ッカウヰスキー北海道工場で懇談会を開催し、嶋町長と三浦会頭が歓迎の言葉を述べた。宮森会頭が訪問趣旨を説明、また当地が舞台となるＮＨＫ朝の連続テレビ小説「マッサン」に触れ、「当市も『八重の桜』で全国に知られた。余市町も放送が成功するように期待します」とあいさつ。続いて松平さんが「深い歴史的なつながりがあり、今後も交流が続くように願います」とあいさつした。このあと一行は町営墓地にある「会津藩士之墓」、吉田観光農園、入植の経緯が刻まれた「開村記念碑」などの会津藩ゆかりの場所を訪れた。

北海道への会津藩士入植は新政府により計画され、明治２（１８６９）年より始まった。余市町へは同４年に約２００戸７００人が入った。また同町は日本で最初にリンゴ栽培に成功した「発祥の地」であり、その栽培に当たったのが会津藩士だった。リンゴは「緋の衣」と名付けられた。これが縁となり、平成１１年には会津若松市のリンゴ栽培農家らが余市町を訪問、平成１２年には「緋の衣」の接ぎ木を譲り受け、会津で植樹されるなど相互交流がなされている。